こんにちは。アスジャ生のタマです。
アスジャ生ブログの新コーナー「アスジャ生の日々の暮らしコーナー」へ
ようこそ!
アスジャ生は学業とアスジャ事務局が実施する事業と共に、日本での日常生活においても色々貴重な体験をし、成長してきました。その過程で、様々な課題に向き合って来ましたが、アスジャ生ならではの方法で乗り越えることができました。
このようなアスジャ生の日常生活での体験談をご紹介することで、ブログ読者の皆さまに、アスジャ生の多面的な留学生活をより理解していただけるのではないかと、アスジャ生ブログのチームが考えました。その思いからアスジャ生ブログ「アスジャ生の日々の暮らしコーナー」が誕生しました。私も誇りをもってこのアスジャ生ブログのブロガーの一員になりました。
さて、アスジャ生が日本で暮らすお話のオープンニングといえば、来日初日のお話です。今回のブログでは、タマが来日初日にあった出来事を振り返り、お伝えしたいと思います。
日本は安全で自然豊かな国だと、日本に来る前によく聞きました。それで、日本に留学できるチャンスをいただいた時、日本が安全で自然豊かな国だということを自分の五感でとうとう体験できることになり、来日をわくわくしていました。一方、自国から離れて日本で暮らして学業に励む3年以上の間で、どのような困難が待っているのかについても、母国出発日の一ヶ月前からずっと心配していました。
しかし、来日直後に出会った周りの親切な日本人とアスジャ・ファミリーのおかげで、日本での初日を順調に過ごすことができました。
また、この初日に経験したことは、私の日本留学生活を豊かにしてくれる出来事の一つになりました。
では、この日の経験が私に何をもたらしてくれたのでしょうか。皆さん、私の経験談にどうぞお付き合いください。
アスジャでは日本の入学時期にあわせて、ほとんどのアスジャ生が4月に来日します。ほぼ同じ日に日本に入国し、他のアスジャ生と一緒に迎えのバスに乗って、独立行政法人日本学生支援機構東京日本語教育センター(以下、センター)に向かいます。センターでは、大学院へ進学するアスジャ生たちは全員このあとの6ヶ月間一緒に暮らし日本語を勉強します。
私の場合は、4月ではなく、10月に来日しました。そのとき、同じ10月に入学するアスジャ生はもう一人いましたが、彼女と違う日に来日したので、センターの寮に到着するまで、ひとりぼっちで寂しく感じました。
ところが、その気持ちはセンターの学生寮に到着してから間もなく解消されました。それは、アスジャ事務局のスタッフが大変温かい雰囲気で歓迎してくれたからです。寮のロビーでユーモアある話をしながら、新入生の私にアスジャ生としての姿勢や多国籍の環境におけるコミュニケーションなどの心がまえを教えてくれました。
今振り返れば、当時、もしこの温かいガイダンスを受けず孤独感と不安感を持ったまま日々を過ごしていたら、日本留学生活の初期は辛い思い出になったかもしれませんね。
スタッフによるアスジャ事務局のガイダンスが終わったら、次はセンター寮のRA(レジデント・アシスタント)が、 住居地の届出と国民健康保険加入の手続き を手伝ってくれました。
センターの寮にいるRAたちは本当に格好いいです。彼らの英語能力はもちろん、心温かく対応してくれて、非常に感動しました。
例えば、ベトナムでは歩くよりよくバイクに乗っていた私は、歩くスピードが日本人より遅かったのですが、RAのCさんが私のペースに合わせて歩いてくれました。そして、住居地の届出と国民健康保険加入を終えてみんなで区役所を出たとき、Sさんは私が忘れ物をしているかまで確認してくれました。これは大した行動ではないと思われるかもしれませんが、帰り途中で「あ、忘れ物をしてしまった」と誰か気づいたら、取りに戻るのに時間がかかってしまいますね。Sさんの一言のおかげで、その無駄なことを避けることができて、一つのいい対策だと思います。
また、区役所のスタッフの対応を観察して、色々学ぶこともできました。区役所では窓口に直接行くのではなく、まず整理券をとって、呼ばれるまで待つ必要があります。しかし、外国語の数字で呼ばれるので聞き間違いがないか緊張し、逆に中断して自分の順番を逃すことがよくあります。それで、私たちが自分の順番を見逃していないかを確認するために、彼らが大きな看板を持ち歩きながら、時々私の呼び番号を確認してリマインドしてくれました。本当にありがたい気持ちでした。
おかげさまで、これで日本に住むための行政的な手続きは無事に終わりました。 では次は何をしたのでしょうか。
それは。。。
銀行口座の開設・連絡手段の契約という手続き を行うことです。
銀行口座開設に関しては、センターの寮の先生方の丁寧なご案内を受け、ゆうちょ銀行口座を作りました。
ゆうちょ銀行は日本郵政と連携しているため、殆どの郵便局にゆうちょ銀行のATMが設置されています。それで、家族に手紙や荷物の郵送で郵便局のサービスをよく利用する私にとっては大変便利です。
銀行口座の開設にあたって一番驚いたのは、通帳とキャッシュカードのデザインに可愛いキャラクターが採用されていたことです。ベトナムでは、シンプルが好きな人には「通常デザイン」、格好良さが好きな人には「ブラックダイヤ」といった選択肢がありますが、選択肢が少ない上に日本のように可愛さが好きな人には「ゆるキャラ付き」という選択肢はありません。やはり日本がキャラクター天国であることをこの銀行関係サービスから実感できました。ただの通帳やカードだけではなく、利用者の使い心地をよくする効果があると思いますね。
銀行の手続きが終わったら、次は 家族や友達との連絡手段の確保 です。
日本にいる留学生の場合、家族や友達との連絡には主に 携帯電話 や インターネット が使われます。大手キャリアサービスなら基本的にスマホ端末購入が前提で店舗サービスがありますが、センターの寮の場合は、センターの手配により、店舗のスタッフが寮までコンサルティングしに来てくれます。すべての必要な手続きは店舗のスタッフが行ってくれるから、本当に便利でした。
これ以外にも、格安SIMの選択もあります。この場合はSIM単体で契約し、自分のスマホをそのまま使い続けます。会社によっては、すべての手続きはネット上で行う場合もあります。
新規端末購入と店舗サービスを優先したい人は大手キャリアサービスを選ぶ傾向にありますが、来日前からの愛用の端末を手頃の値段で使い続けたい人は格安SIMを選びます。私の場合は既にスマホを持っていますし、先輩のアドバイスを受けて、ちょっとチャレンジをしようかなと思い、後者の方法を選びました。
ここで来日初日の半日が終わり、少しホッとしました。次に何をすればいいのかを考えていた最中に、アスジャ生のB先輩が来てくれました。 先輩の「日用品の買い物を案内してあげるよ」との一言 で非常に助けてもらいました。
ということで、寮の近くにあるお店へ連れて行ってもらいました。このツアーで特に驚いたのは、日本の百均ショップとコンビニでした。
その理由は何かというと。。。
その時のツアーで訪れた一軒目は 百均ショップ でした。ベトナムにも日本のダイソーショップがありますが、百均ショップと言われたらダイソーかなと思いました。しかし、ダイソーだけではないんだ!と第一の驚きでした。 また、百均ショップはあらゆる品物を扱っていると皆さんよくご存じだと思いますが、次にびっくりさせられたのは、ハロウィンの飾り物でした。私が来たのは10月ですので、ちょうどハロウィンの雰囲気が街のあちこちで漂っていました。しかし、なぜ百均ショップで飾り物がこんなに集まってきたのでしょうか。その疑問をB先輩に聞いたら、日本の百均ではハロウィンだけでなく、花見や紅葉などその季節の変わり目に合わせて、その飾り物やそのデザインを持った日用品が揃うことが分かりました。そうしたら花見や紅葉狩りのシーズンになったらどんな商品があるかなと、つい楽しみになりました。あとでよく考えると、もう一つの驚いた理由に気づきました。日本ならではの季節の楽しみ方ですが、日本オリジナルではないハロウィンの飾りまであったから驚いたのでしょう。
部屋をデコレーションするのが好きな私にとって、今では百均ショップは手頃な値段で気分転換として季節ごとのコレクションをするのに最高な場所です。それに加えて、百均ショップの手作りコーナーにあらゆる備品が揃うおかげで、手作り好きな人は、それを使ってチョコレートやケーキなどの料理から本棚まで何でも自分なりのスタイルで作れるのです。これを見て、「さすが日本!何でもかんでも手作りできるんだ!」と非常に感動しました。
百均ショップの次に辿り着いたのは コンビ二 です。コンビニはベトナムにも伝統的な雑貨や日本やアメリカからきたコンビニもありますが、店に入った瞬間に「なぜか雰囲気が違うな」と感じました。店舗内を回ってみたらその違いが分かりました。日本のコンビニでは、商品を販売するだけでなく、ATMの拠点、本屋、郵送拠点の役割をすべて果たしているのです。ジブリ美術館などの切符から通販サイトで購入したものまで、あらゆる支払いができる場所でもあります。その上、コンビニのマルチコピーサービスで行政書類の発行もでき、魔法のようです。文字通りに非常に「便利」ですね。
こうして、アスジャ・ファミリーと周りの親切な日本人からのサポートのおかげで、必要な手続きを早めに終わらせ、日本の生活で必要なものも購入でき、勉強やアスジャ・ファミリーの活動にすぐ集中できるようになりました。その時いただいた恩恵には今でも感謝の気持ちでいっぱいになりました。また、今後来日する自分の後輩にも同じようにいい体験を与えるため、「彼らをうまく案内する先輩になるように毎日一所懸命頑張りましょう!」の気合も湧いてきました。
初日での出来事をきっかけとして、私は日本のサービス業界がお客さんの様々なニーズを満たすようにあらゆる創造的な工夫をしていることを知り、感銘を受けました。 今後誰かに「なぜ日本のサービス業が世界的に高く評価されているのか」の質問を投げかけられたら、その人に「一晩の偉大な行動ではなく、日常から業務を工夫して努力を積み重ねたことこそ、日本のサービス業の成功の一つの要素だ」という気づきを伝えようと思います。こうすることで、まず、自分の周りの人々が、日本の商品・サービスにどれほど日本人の気持ちが込められているのかをより理解できるだろうと期待しています。
このように、私は順調な滑り出しで日本での留学生活を始めました。その後の暮らしでも心に響く思い出が色々とできてきました。おそらく、他のアスジャ生たちも、私と同じようだったと思います。
次回の記事で、また皆さんにそのお話をご紹介したいと思います。
では次回の投稿もどうぞご期待くださいね。