皆さん、こんにちは。アスジャ3年生のはなです。
前回のブログでは、10月に行われたアスジャ新入生オリエンテーションの様子をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
10月の第1回オリエンテーションの後、他の10名の新入生も続々と来日しました。彼らのために、12月5日(土)に国立オリンピック記念青少年総合センターにて「令和2年度第2回アスジャ国費留学生新入生オリエンテーション」が実施されました。
今回の新入生たちもそれぞれユニークな見解を聞かせてくれたおかげで、あらためてオリエンテーションに新たな雰囲気を感じました。そして、今回も、アスジャ・インターナショナル事務局にとって新たな挑戦とも言える特別なレクチャーもありましたよ。
さて、第2回オリエンテーション当日には、どのようなことが行われていたかを一緒に見ていきましょう。
午前のセッションでは、自己紹介した後、新入生はアスジャの歴史について松岡事務総長からレクチャーを受けました。日本・アセアンの歴史的な関係から、南方特別留学生のこととアスジャの歴史のお話を通して、アスジャについての理解を深めたことでしょう。
初めてのレクチャーは、日本語で行われましたが、
アスジャ新入生は一生懸命お話を聞いています。
昼食の後は、アスジャ新入生が先輩たちと交流する時間となりました。第1回のオリエンテーションと異なったのは、質疑応答のコーナーを設けたことです。新入生から、分からないことや悩んでいることについて質問が徐々に飛んできました。特に、どのように勉強すれば日本語を上達させられるかという話題に関心を向けた人が多く、日本語学習についての不安が新入生で共通しているようです。
それらの質問に対して、先輩たちは自分が来日したばかりの頃を振り返りながら、自分なりのアドバイスをあげていました。当時全く日本語が分からずゼロから勉強した先輩もいますし、最初にある程度日本語ができても困難にぶつかった先輩もいます。また、学習スタイルや専門も人それぞれありますので、その様々なパターンから新入生の後輩たちは自分にふさわしい日本語の学習方法が見つかるといいですね。
先輩へ質問をしてみたら、
たくさんのアドバイスをもらえました。
その後、先輩・後輩たちは一緒に、アスジャのルールや各事業の概要についての説明を事務局のスタッフから聞きました。今回の説明では、アスジャ生ブログの記事とともに、貴重な画像をまとめたスライドショーを通して過去の事業の様子も見られました。(アスジャを修了した先輩や、数年前の若い自分の顔も見られて、懐かしく感動しました!)
実は、今回のオリエンテーションのプログラムでは、オリエンテーション後すぐに実施される日本文化体験事業の準備も取り入れられました。次の事業は、新入生を中心にアスジャ生たちは文楽を鑑賞する機会をいただきました。文楽といえば、日本の伝統文化の一つとしてよく思い浮かぶでしょうが、外国人にとってはただ見るのであれば、文楽のストーリーや奥深さについてすぐ理解することは、なかなか難しいものです。そこで、アスジャ生がより文楽を楽しめるように、文楽について事前に勉強する会を行うことになりました。本レクチャーの講師を担当するのは、事務局主幹の萩原さんです。
ここでお気づきの方もいらっしゃると思いますが、冒頭でお伝えした「特別なレクチャー」とは、この文楽事前勉強会のことです。何が特別かというと、対面とオンラインを併用する混合形式レクチャーを行ったのです。コロナ禍で「オンライン○○」になるのがだんだん日常茶飯事になっていますが、オンラインとオフライン(対面)を併用してイベントを行うのはなかなか新鮮なものです。特に、アスジャ・インターナショナル事務局は主催側として初めての挑戦であるため、スタッフの皆さんも緊張していました。今回の経験を今後のアスジャの交流や事業に生かされるのを楽しみにしていますね。
日本文化体験の事前勉強会で、事務局主幹の萩原さんが文楽について説明しています。
アスジャのオンライン会議ツールの導入は、
多くのアスジャ在籍生と修了生に大歓迎されました。
対面参加の学生もしっかりノートをとっています。
体験といっても、事前に知識を蓄積することが
重要ですね。
夕食の後、いよいよ最終のセッションに入りました。第1回のオリエンテーションと同じように、「わたしにとってのアスジャとは」というテーマで先輩と後輩で意見交換会を行いました。前半は、先輩たちがアスジャでの経験と自分の感想を語りました。
早速スタートしました!
先輩が熱心に伝えているのは、どんな話かな。
話が進んでいるようですね。
聞きながら、メモも忘れずに!
新入生は、今度は自分の理解と言葉で表現できるように整理しています。
発表の準備もそろそろ大詰めを迎えるところですね。
発表の先陣を切ったのは、ミャンマーのリンさんとブルネイのビンセントさんです。アスジャ事業では日本のことだけでなく、アセアン各国のこともより知り、国際理解能力を育てることを楽しみにしており、アスジャ・ファミリーによるサポートがあるから安心しているようです。
ブルネイのミンさんとタイのミンさんの二人の「ミンさんコンビ」も、先輩の話からアスジャを「ファミリー」のようなイメージで捉えています。また、アスジャで出会えた人々のおかげで自分の知見も広げ、各事業を通してリーダーシップのことも勉強できるという話を聞いて、早く先輩のように素晴らしい体験をしたい!という希望に燃えていました。
フィリピンのニコさんとラオスのクンさんは、「アスジャは船だ」という連想に強く印象を受けたようです。さらに、船員であるアスジャ生たちはアスジャから「Link(繋がり)」をもらうという解釈も加えました。アスジャ生たちが今度また母国-日本、母国-他のアセアンの国々の繋がりになることも、上手にイラストで伝えました。
マレーシアのアイナさんとミャンマーのゆり子さんは、来日して最初の頃は不安もありましたが、アスジャ・ファミリーの温かさで心強くなりました。また、学業とアスジャ事業で毎日忙しいですが、異文化の友達から新しいことが学べるので、楽しくて幸せです。だから、アスジャ生になってよかったという先輩の意見に共感したようです。
ベトナムのミーさんとマレーシアのリビーさんは、アスジャ生が言語や生活など様々な面でお互いにサポートしあうところが、アスジャ生ならではの特徴なのではないかと指摘しました。また、「いいリーダーがいいフォロワーだ」という先輩の助言を受けた上で、異文化理解やリーダーシップについてより経験を積んで理解を深めようとしました。
今回もアスジャ生たちはそれぞれの見解を述べてくれましたね。オリエンテーションは短時間でしたが、新入生の皆さんはアスジャへの理解を深めることができたことでしょう。今日得られた理解を忘れずに、アスジャ生としての留学生活を充実させていきましょう!
このように、第2回新入生オリエンテーションも無事に終わりました。読者の皆さんが今回の記事を読まれたときは、コロナによって本国出発が遅れていた最後の一人の新入生も日本に到着したころだろうと思います。
これで、アスジャ新入生の全員が揃い、一緒に学業に励みながら、アスジャの事業に参加します。実は彼らは、オリエンテーションのついでに、ある事業の再起動にも関わり始めました。
次回のブログは、それについてお伝えしますので、どうぞお楽しみに
* … * 年 末 の ご 挨 拶 * … * … * … * …* … * … * …
今回のブログは2020年の最後のブログとなります。
年末まであと数日ですが、暖かく家でお過ごしでしょうか。昨日私は、あるニュースを見ました。新型コロナ感染拡大により、ある大学生が今年は帰省できなくなってしまったのです。その代わりにおじいさん、おばあさんにタブレットを差し上げて、オンライン・ツールを使って一緒に過ごせるような感じで嬉しかったようです。コロナ禍で今年の年末年始は例年と異なる過ごし方になるかもしれませんが、このようにオンライン・ツールをとおして、人々の心がより近寄ることができるのではないかと思います。
アスジャ生も、アスジャ生ブログを通して直接会えない日本人読者の皆さんとつながることができるように、心より願っております。この一年、いつもアスジャ生ブログを応援していただいて感謝の気持ちでいっぱいです!来年も、皆さんがよりお楽しみいただけるアスジャ生ブログをお届けできるよう頑張りますので、引き続きよろしくお願いいたします。
また、毎回のブログでは、裏方で頑張ってくれている皆さんもいます。記事の素材となったアスジャ生の事業と関わる方々、アイディアや日本語の相談に乗って貴重なアドバイスをくれた方、日本人読者により親しく伝わる書き方に編集してくれた方、読みやすく素晴らしいデザインを作成してくれた方、一年お疲れ様でした。そして、ありがとうございました!
アスジャ生ブログのチームは、読者の皆さんがいつもどこかでアスジャ生の歩みを見守っていただいていることを思いながら、一つ一つの記事を丁寧に書き上げ、お届けしますので、来年も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
それでは、良いお年をお過ごしくださいませ〜(^O^)
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