外務省との共催事業
Jointly
organised with the Ministry of Foreign Affairs of Japan
興南寮跡碑
広島で被爆した南方特別留学生と広島市民との交流の絆について学び、国境を超えた被爆の体験を世界に発信し、平和に向けた日本とASEANの取り組みについて、一緒に考えてみませんか。
Would you like to join us in learning about the bonds of exchange between the citizens and
the Special Students who experienced the atomic bombing in Hiroshima? Together, let us share
the cross-border experience of the atomic bombing with the world and consider Japan and
ASEAN's joint efforts towards peace.
外務省
アスジャ・インターナショナル
ASCOJA
(ASEAN Council of Japan Alumni、
ASEAN元日本留学生評議会)
2025年11月30日(日)
12:00-16:00
(受付開始 11:45)
今年は、被爆80周年という節目の年です。外務省とアスジャ・インターナショナルは、被爆の実相の国境を越えた次世代への伝承の取組強化の一つとして、公開セミナー「被爆した南方特別留学生との絆」を11月30日(日)に開催いたします。
公開セミナーでは、広島国際映画祭2024招待作品映画「MEIKO」の上映会も行います。
日本は、戦時中の1943年と1944年に、東南アジア地域の将来の指導者になることが期待される優秀な学生約200人を南方特別留学生として受入れました。
1945年8月6日、広島文理科大学で学んでいた南方特別留学生8人が被爆しました。被爆直後にお亡くなりになった2名の留学生は、それぞれ広島と京都のお寺にイスラム教式に埋葬されています。
広島文理大(広島県文書館)
広島県立文書館蔵
南方特別留学生は、日ASEAN留学生交流の源流となり、戦後独立した母国で重要な地位につき、国家建設に大きく貢献しました。同時に、日ASEAN関係強化において中核的な役割を担いました。
広島で被爆した南方特別留学生も、ペンギラン・ユソフ・ブルネイ初代首相、ハッサン・ラハヤ・インドネシア国会議員のほか、外交官、ジャーナリスト、学者など各界で活躍されました。
茂木 敏充 外務大臣からのメッセージ
<代読>
外務省大臣官房人物交流室
室長 小室千帆氏
公益財団法人 広島平和文化センター
理事長 香川 剛廣氏
「南方特別留学生と広島」
広島大学国際室 平野 裕次氏
広島国際映画祭2024招待作品映画「MEIKO」
映画監督 出山 知樹氏
被爆した南方特別留学生が歩んだ戦後
文部科学省アスジャ国費留学生
被爆した南方特別留学生とアスジャの絆
アスジャ・インターナショナル
公益財団法人広島平和文化センター 理事長
昭和32年(1957年)生まれ。早稲田大学卒業。昭和56年(1981年)外務省入省。
中近東アフリカ局中近東第一課長、 在アメリカ合衆国日本国大使館 参事官、 在サウジアラビア日本国大使館 参事官、 兼在イラク日本国大使館(在サマワ自衛隊駐屯地、外務省リエゾンオフィス所長)、 在サウジアラビア日本国大使館 公使、 在ジュネーブ国際機関日本政府代表部 公使、 在中華人民共和国日本国大使館 公使、 大臣官房参事官兼中東アフリカ局、 大臣官房地球規模課題審議官(大使)、 エジプト国駐箚日本国特命全権大使、 内閣官房TPP等政府対策本部 首席交渉官 を経て、令和4年(2022年)11月外務省退官
令和5年(2023年)2月に(公財)広島平和文化センター理事長就任(現職)。
広島大学国際室
博士(文学)
「南方特別留学生と広島」
被爆者である母のこと~南方特別留学生との友情~
「MEIKO」は、広島で被爆した栗原明子さんと南方特別留学生の交流を描いた映画です。
当時19歳だった栗原さんは、広島での被爆直後、広島文理科大(現広島大)に在籍していた6名の南方特別留学生と出会い、生活を共にしました。
出山知樹監督による本映画は、絵本『明子 被爆者である母のこと』をベースに映像化された作品です。
映画では被爆直後の栗原さんと南方特別留学生が互いに支え合う姿が描かれ、広島での南方特別留学生たちが栗原さんにとり失意の中で生きる勇気を与えてくれた存在であった様子が伝わってきます。
アスジャ公開セミナー「被爆した南方特別留学生との絆」では、被爆という人類史上未曾有の体験をしながらも、励ましあい友情を育んでいた栗原さんと南方特別留学生のストーリーを紹介する映画「MEIKO」の上映会を行います。
栗原エミさんの絵
栗原エミさんの絵
「MEIKO」
被爆者である母のこと~南方特別留学生との友情~
広島に住むエミの母は広島で被爆した明子(めいこ)である。
Emi's mother,
Meiko, lives
in Hiroshima and Meiko
was a survivor of the
atomic bombing.
明子は1945年8月6日、広島で原爆に遭い、広島市内を父を探して歩き続けた。
Meiko
was exposed
to the atomic bomb in
Hiroshima on August 6, 1945, and walked
around Hiroshima searching for her father.
そんなとき、当時、東南アジアから広島の大学に留学していた「南方特別留学生」に会う。彼らと協力しながら明子は生き延びようとした。
During this time, she met some "special students from Southeast Asia" who were studying at a university in Hiroshima at the time. With their help, Akiko tried to survive.
エミが母の体験を描いた絵と明子自身のインタビューを交え、留学生達と明子の運命を描く作品。
This work
depicts the fate of the
students and Meiko, using Emi's drawings of
her mother's experiences and an interview with Meiko herself.
映画の一場面:明子さんと金輪島
出山 知樹
Tomoki Deyama
1969年生まれ。仕事をしながら自主映画を製作。
Born in 1969.
Works and
makes independent
films.
2009年 「運命の背中」監督
2009: Director of
"Back of
Destiny."
2022年 「ヒロ子の日記」監督
2022: Director of
"Hiroko's
Diary."
ほか
etc.
制作:「原爆ドームとヒロシマ」実行委員会
2025年11月30日(日)|12:00 - 16:00
(受付開始 11:45)
内容・時間は多少変更となる可能性があります。
開会
主催者挨拶:茂木 敏充 外務大臣からのメッセージ
<代読>外務省 大臣官房人物交流室長 小室 千帆氏
主催者挨拶:アスジャ・インターナショナル
日本理事 小川 郷太郎氏
来賓挨拶:公益財団法人 広島平和文化センター
理事長 香川 剛廣氏
講演「南方特別留学生と広島」
広島大学国際室 平野 裕次氏
イントロダクション
映画の見どころ紹介
映画監督 出山 知樹氏
上映
トークショー
イントロダクション
インドネシア:ハッサン・ラハヤさん、アリフィン・ベイさん、シャリフ・アディル・サガラさん、モハマド・タルミディさん
マレーシア:アブドゥル・ラザクさん
ブルネイ:ペンギラン・ユソフさん
戦後の南方特別留学生から、アスジャ・インターナショナルの設立へ
ASCOJA推薦文部科学省アスジャ国費留学生によるアスジャの活動紹介
閉会挨拶:アスジャ・インターナショナル
事務総長 松岡 和久氏
閉会
南方特別留学生は戦後母国に帰国後、元日本留学生協会を各国に設立
各国の元日本留学者同士の交流を目的に、ASEAN元日本留学生評議会(ASEAN Council of Japan Alumni、ASCOJA)を設立
ASCOJAは各国で在外公館と連携し、日本文化・日本語などの普及活動とともに、文部科学省アスジャ国費留学生の選考・推薦を実施
ASEAN元日本留学生評議会
日本
ASCOJAの推薦を受けて来日したアスジャ国費留学生は、将来日本とASEANの架け橋のリーダーとなることを目的とした支援を受けています。
2023年は日ASEAN友好協力50周年の節目の年でした。12月には東京で「日本ASEAN友好協力50周年特別首脳会議」が開催されました。
会議では日ASEAN各国首脳により「日本ASEAN友好協力に関する共同ビジョン・ステートメント」とその「実施計画」が採択されましたが、その中でASEANと日本は「世代を超えた心と心のパートナー」であり、アスジャ・インターナショナルとそのASEAN側カウンターパートであるASCOJAによる交流事業をはじめ、様々な分野における人的交流事業を一層促進すると宣言されました。
外務省公式サイトへ移動します。(PDF)
アスジャは2000年の設立以来、「福田ドクトリン」が目指す日本とASEANの「心と心」に基づく相互信頼関係のため、ASEANから来日した留学生が様々な形で活動してまいりました。
アスジャ国費留学生による広島訪問の機会に、被爆した南方特別留学生と縁のある広島市民、広島の各大学や広島市の関係者及び広島に留学するASEAN諸国の留学生等が一堂に会し、被爆した南方特別留学生の実相と広島市民との交流の絆を再認識する機会を設けることは、国境を越えた被爆の実相の理解を広げ、世代を越えた絆を継承し、平和に向けた日本とASEANの次世代による関係強化に大きく貢献すると期待されています。
2024年10月アスジャ・インターナショナル事業「地方産業文化体験」では、文部科学省アスジャ国費留学生が広島を訪問し、被爆直後に亡くなったニック・ユソフさんのお墓参りを行いました。
アスジャでは、2014年10月「日本生活体験」事業において、同じく広島での被爆で亡くなり今は京都に眠るサイド・オマールさんのお墓参りも行っています。
ニック・ユソフさん墓参@光禅寺
2024年10月アスジャ事業「地方産業文化体験」
アスジャ・インターナショナルは、日本とASEANの架け橋のリーダーとなることが期待されるASCOJA推薦の文部科学省アスジャ国費留学生を受入れ、彼らが日ASEAN留学生交流の源流となる南方特別留学生の被爆の実相の理解を深め、広島で現在も綿々と受け継がれる南方特別留学生と日本人コミュニティーとの絆を実感する機会を提供し、日本とASEANの関係強化に中核的な役割を果たし、平和の実現に向けて日本とともに貢献する人材育成を目指しています。
アスジャ・インターナショナル公式サイトへ移動します。