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令和2年度国際理解教育のための学校訪問事業【後編】
~日本の高校生たちと和太鼓を叩いて夢を語りました~

アスジャ生はな2021年04月30日
はなさん

皆様、こんにちは。あっという間にアスジャ4年生になりましたはなです(笑)。

花粉症がまだつらい季節ですが、日々暖かくなってきているのは嬉しいですね~。新型コロナウイルスの感染拡大が未だに続いている中、なにかとストレスが溜まりやすいですが、近所の公園や道路沿いで色とりどりの花が次々と咲きだしているのを見て、元気いっぱいもらいました。皆様も周りの美しい自然とじっくり向き合えるといいですね

 

さて、前回のブログでは、アスジャ生たちは日本人大学生と
日・ASEANにおける学校の部活動についてディスカッションした様子をご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。

さて、前回のブログでは、アスジャ生たちは日本人大学生と日・ASEANにおける学校の部活動についてディスカッションした様子をご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。

学校訪問【前編】はこちらでご覧になれます >>

はなさん

後日、アスジャ生たちは実際に東京都立千早高等学校(以下、千早高校)を訪問してきました。ホームステイや地方産業文化体験といったアスジャの事業では、アスジャ生は過去にも静岡県磐田市や東北地方など日本各地の高校生たちと交流したことがありますが、今回の見学と交流を通じて、高校生の生活をはじめ、日本の学校教育について新たな角度から見ることができました。

 

今回のブログでは、アスジャ生たちは千早高校の訪問を通して、どのようなことを体験したのか、どのような考えを持っているのかをお伝えしたいと思います。では、一緒に見ていきましょう。

いよいよ千早高校へやって来ました ☆彡

受付で温かい歓迎を受けた後、アスジャ生は武道場へ集合するようにとの案内をもらいました。どうして武道場なのか?と思ったら、事前交流会で出会った日本人大学生たちと再会しました。そして、アスジャ生たちを待っていたのは、彼らだけではなく、特別なパフォーマンスでした。

どのようなパフォーマンスだったのでしょうか?

それは和太鼓部による和太鼓の披露でした。高校生に見えないほど演奏家としてのスキルや表現力、そして協調性があって素晴らしい演奏でした。しかも、新型コロナ感染防止で学校に来られない日々が続く状況下で、和太鼓部の高校生たちはこの日のためにずっと練習してきたようです。演奏自体はもとより、しっかり準備してきてくれたお話を聞いて、本当に感動しました。

千早高校の正門前で
千早高校の正門前で記念に一枚の写真☆彡
  • 受付にて

    新型コロナ感染予防対策をしっかり実施していて、安心できますね。

  • 事前交流会の日本人大学生と再会

    事前交流会グループのメンバーが再会♪

和太鼓部による和太鼓の歓迎パフォーマンス
素晴らしい歓迎でした!

千早高校はどのような学校でしょうか ☆彡

和太鼓部の演奏に続き、千早高校の校長先生による学校紹介があり、印象的でした。

特にアスジャ生の注目を引いたのは、千早高校における英語とビジネスに関連させた特徴的な取り組みです。千早高校は、生徒たちにグローバル社会のなかで自立できる人材の育成を目指しています。そのために、英語能力やコミュニケーション能力、ITリテラシーと共に、経済の仕組みや国際理解のための知識なども身に着けるカリキュラムが設計・実施されているとのことでした。

英語教育を重視する学校はよく見かけますが、国際理解のための英語そのものは他の学校にはあまり見られない学習目的ですね。また、経済の知識を習得させるために、海外の学校と連携する修学旅行やビジネスの課外活動など、様々な事業を展開していることもかなり斬新なことでしょう。

また、千早高校の校歌のエピソードも多くのアスジャ生を感動させました。「すべての命を、人の見る夢をRESPECT」という歌詞の通り、生徒たちがお互いにリスペクト(尊重)することが育まれているのです。実際、アスジャ生を迎えた千早高校の生徒たちが英語で積極的に話し合ってくれたとき、それをよく感じました。ASEAN10か国の多様な文化・学習背景を持っているアスジャ生たちを相手にしても、千早高校の生徒たちは明るくてオープンに交流していました。彼らにあるこのグローバル人材の姿を見て、すばらしいと思いました。このような教育を日本とASEANにおけるほかの学校にもより広げていけると、グローバリゼーションのこの時代を乗り越えることができるでしょう。

  • 校長先生のお話

    校長先生から学校の説明を受けました。

  • 高校生たちによる学校紹介

    高校生たちも英語で学校を紹介してくれました。

  • 図書館の見学

    図書館の見学の際、英語の読書を含めて学内の読書活動のお話も聞かせていただきました。

  • 教室にて

    生徒の席に実際に座って日本の教室の雰囲気を体験しているアスジャ生たち。自分の高校時代を懐かしく思っているのかな(笑)

そして、和太鼓部の学生と和太鼓を叩いてみました

校内見学を終えて武道場にもう一度戻った時、グループに分かれての練習が早速開始されました。今回は和太鼓部の生徒たちが和太鼓の先生になって、アスジャ生に叩き方から姿勢まで丁寧に教えてくれました。

 

学校紹介と校内見学を通じて千早高校の先進的な面が見えてきましたが、和太鼓部との交流ではもう一つの面が見つかりました。それは、日本の伝統文化を維持する努力です。近年着実に増え続けていると言われている和太鼓人口ですが、この学校の10代の生徒たちがその一部を占めているのではないでしょうか。

 

アスジャ生たちと交流した千早高校の和太鼓部メンバーの話では、他の人気部活と比べ、和太鼓部の人数は少ないが、ずっと部活動を維持しているようです。そして、学業とともに和太鼓の稽古にも励んでいるところも素晴らしいです。実際、アスジャ生たちは、歓迎のパフォーマンスの時から彼らの演技と技術に強いインパクトを受けました。事前勉強会で学業と部活動を両立することがどれだけ大変なことかを話し合いましたが、両立させるための努力と時間をどれだけ費やしてきたのだろうかと、感銘を受けました。

  • 和太鼓部の生徒たちが和太鼓の先生になり教えてくれました

    まずはバチの持ち方から習いましょう♪

  • アスジャ生たちもしっかり習います

    お手本もしっかり見ています〜

  • 打ち方を習っています

    和太鼓の数が足りないため、
    順番に練習しているアスジャ生。

  • グループで練習

    個人練習が終わったら、次はグループ全員で合わせてみています〜

*・。*・。*・。* いよいよステージへ! *・。*・。*・。*
演奏を発表
どのグループの演技も見事でした~
皆、すごいですね!
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*
  • 交流会

    演奏後はそのまま武道場で交流会に移りました。
    学校生活や若者言葉など、様々なテーマで各グループの雰囲気が盛り上がりました。

  • 視聴覚室にて閉会

    視聴覚室に戻って閉会の際に、感想のことばを述べているアスジャ生。

事業後、アスジャ生たちの声を聞いてみたら ☆彡

高校訪問終了後、アスジャ生たちは、皆嬉しそうな表情でいっぱいでした。和太鼓を叩いたり高校生たちとたくさん話し合ったりすることができて、それまで楽しみにしていたことがほぼ実現できたからですね。和太鼓について学ぶ時間や、生徒たちとの交流を深めるための時間がもっと欲しいという声も多くあり、次回の交流会がすでに待ち遠しいのでしょう。

 

また、一般の日本の教育システムの特徴だけではなく、千早高校ならではの独特な教育システムについても多くの学びがありました。英語とビジネスに重点を置き、高校でありながらまるで大学のように、学生が科目を選択できるという自由な学習環境は、非常に興味深いというアスジャ生もいます。さらに、日本とASEAN諸国の学校教育事情の比較もできて視野が広がり、グローバル人材の育成を重要視している点に改めて刺激を受けました。

 

このように、今回の事業に参加したアスジャ生たちはそれぞれの考えを持っていますが、将来、彼らが自国に同じようなシステムを採り入れて、日本の学校とASEAN諸国の学校の架け橋となるというのも、大いに期待できることでしょう。

参加者の皆さん、お疲れ様でした。
短いですが、楽しく有意義な時間でした!

認定NPO法人まほろば教育事業団の皆様

東京都立千早高等学校の先生方、学生の皆様

開催・協力にあたった関係者の皆様

アスジャ・インターナショナル事務局の皆様

ありがとうございました。

これでアスジャ生たちの千早高校訪問の旅が終わりましたが、ブログ読者の皆様、いかがでしたでしょうか。

今回の事業に参加したアスジャ生にとって、千早高校の生徒たちとの交流と和太鼓の練習はよい思い出となりました。彼らの話を聞くと次の交流機会を楽しみにしているアジャ生も多くいることが分かりました。

アスジャ生による訪問交流を「うちでもぜひ実施したい!」とご興味を持たれた学校関係者の方がいらっしゃいましたら、アスジャ事務局までご一報ください。

 https://asja.gr.jp///contact/

 

最後に、次回ブログの予告ですが、アスジャ生は、ある日本の伝統的な芸術の世界をめぐる旅をしてきました。そして、この新たな旅の様子を届けてくれるのは、1人の新しいアスジャ生ライターです。どうぞお楽しみに

  • Text by : はなベトナム
  • Edit by : アスジャ・インターナショナル事務局アスジャ・インターナショナル
  • Photo by : アスジャ・インターナショナル事務局アスジャ・インターナショナル