まず私に日本で留学する機会をくださった外務省をはじめ、文部科学省、アスジャ・インターナショナルに感謝の気持ちを申し上げたいと思います。私は日本の教育に興味を持ち、2015年にアスジャ国費留学生として日本に来ました。現在一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学教育専攻で日本高等教育における留学政策について研究を取り組んでおります。
私にとってアスジャの活動は、どれも大切な思い出でもあり、今でも役に立つ経験でもあります。この5年間の日本での生活において、最も楽しかったのはアスジャ家族と一緒にアスジャ事業に参加したり、一緒に日本の生活を楽しんだりする時間です。アスジャのおかげで、日本においてもかけがえない絆ができました。それはアスジャで出会ったアセアン各国の兄弟であり、そしてホームステイ活動を通して、小山のご両親と出会うことが出来ました。初めての留学生生活の私にとって、アスジャの兄弟と寺尾のご夫婦がいるからこそ私はこの5年間有意義に日本の生活を過ごせることが出来ました。現在でも常に連絡を取っており、私の生活の支えの一つとなりました。この大切なご縁をずっと守り続けていきたいと思います。
2018年にアスジャ修了後、その思いをアスジャ後輩たちにも伝えたい気持ちを込めて、アスジャ事務局に申し出、初めてのアスジャ生出身のスタッフになりました。最初は、自分の学生としての経験を生かして、後輩たちと日本人スタッフの繋がりに何かサポートできればと思うだけでした。しかし、仕事をしていくうちに、自分ができることは具体的に何かをだんだん分かるようになりました。現在まで後輩に生活上の相談を乗ったり、言語の面のサポートもしております。アスジャ生のためという思いで仕事を始めましたが、これらは恐らくアスジャ留学生でないとできない非常に貴重な経験だと思います。 また、日本にいる間、ブルネイのことを日本人にさらに発信するために、さまざまな活動に参加してきています。小中学校やNPOの招待に応じ、ブルネイのことについて講演をするほか、日本政府や企業による交流事業のサポーターや通訳者として活動しております。まだブルネイのことを耳に慣れない日本人も多くいらっしゃるし、一方でブルネイには日本語が話せる人の数が限られています。その両国間の距離を縮めようと思うのです。
それらの活動をとおして、アスジャ生として得られた日本・ブルネイ・アセアンというネットワークをさらに広げることができました。今ふり返ると、将来日本とブルネイの架け橋になる夢に近づいているのではないかと感じております。今後、私にできることを見つけてその使命を具体化していこうと思います。